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Cebit 2017 革新的なセンシング技術を用いたインテリジェントテキストブックによる生徒の学習支援

| Press release | Smart Data & Knowledge Services | Kaiserslautern

カイザースラウテルン工科大学・ドイツ人工知能研究センター(DFKI)による共同プレスリリース

Gruppenfoto© DFKI
Von links nach rechts: Shoya Ishimaru, Prof. Andreas Dengel, Prof. Jochen Kuhn

デジタル技術は長年をかけて我々の生活に浸透してきました。それは学校生活にも同様です。カイザースラウテルンの研究チームは、最新のテクノロジーを学校の授業に効果的に導入する方法について研究しています。そのうちのひとつ、HyperMindは電子タブレットやPCを用いたインテリジェントテキストブックの研究開発プロジェクトです。本プロジェクトでは教科書を読む生徒の視線を計測することで、内容に対する理解度を認識し、生徒の習熟度に応じた学習支援を行います。カイザースラウテルン工科大学とドイツ人工知能研究センター(DFKI)は、ハノーファーで開催される技術展示会Cebitにて、本プロジェクトのデモを展示します。
(期間:3月20日から24日 場所:ラインラント=プファルツ州ブース, hall 6, stand C17)

Johanna Wanka教育大臣はドイツの学校におけるデジタル化を推進しています。デジタル情報社会に向けた教育政策では、未来の学校をよりスマートにするためのアイデアやコンセプトが提案されています。例えば、デジタルボードやデータゴーグルがあれば、授業はより楽しいものになるでしょう。ドイツ人工知能研究センター(DFKI)とカイザースラウテルン工科大学では、IT分野のAndreas Dengel教授と物理学教育分野のJochen Kuhn教授による共同研究チームによって、そのような技術の開発が進められています。そのひとつの例がインテリジェントテキストブックです。電子タブレットやスマートグラスといった新しいデバイスを教育の分野で活用する研究に取り組んでいるKuhn教授は「インテリジェントテキストブックの注目すべき点は、システムに搭載されたセンサを利用することで、生徒の得意不得意を早期に発見することができることです」と語ります。「(テストをはじめとする)生徒の学力を測る仕組みは既に存在します。しかし、従来の方法で重要視されているのは問題に対する正解/不正解のみでした。今後は、その過程、例えば算術問題を解く経過やどれだけ時間を要したかを計測することができるようになるでしょう」

 インテリジェントテキストブックに用いているテクノロジーは非常にシンプルなので、我々はこの技術を教室や家で使うことができます。科目の内容は電子タブレットやモニター上に表示され、その下にはアイトラッカーが装着されています。「この装置を使うことで生徒の視線を計測するのです。これにより、本システムは生徒が読むのに時間をかけたり何度も読み返した内容を特定します」カイザースラウテルン工科大学教授、DFKIカイザースラウテルン地区マネージメントディレクターであり、HyperMindプロジェクトを統括するDengel教授はそう語ります。

 次のステップとして、研究者らは学習についてより深く分析すること、例えば、行動認識を通じて人の脳が知識を獲得するプロセスを解明することに試みようとしています。「将来、この技術は生徒がまだ内容を完全に理解していない特定の科目においてサポートが必要かどうかといった早期の認識を行うことができるようになるでしょう」とDengel教授は続けます。一方で、この技術は不得意だけでなく生徒が興味を示した箇所を見つけることもできます。「例えば、生徒がある単語に関心を寄せているとシステムがWebから関連した情報を見つけてきて表示する、といったことも可能になります」とKuhn教授は付け加えます。

 インテリジェントテキストブックは生徒の得意不得意を特定し、生徒ひとりひとりに応じた学習支援を行います。CeBITでは本システムのデモを展示します。また、教科書出版会社との協力が既に始まっています。本システムは物理学のみならず他の科目にも適用することができると考えられます。

 カイザースラウテルン工科大学とドイツ人工知能研究センター(DFKI)は最先端のテクノロジーを学習や教育に応用するための共同研究に長期にわたって取り組んできました。HyperMindは“U.EDU: Unified Education – Medienbildung entlang der Lehrerbildungskette”におけるサブプロジェクトであり、教員研修の質を向上させることを目的とした連邦政府と各州の協同政策“Qualitätsoffensive Lehrerbildung”の一部です。本プロジェクトはドイツ連邦教育研究省の補助によるものです。

 

研究内容に関するお問い合わせ先:
Prof. Dr. Prof. h.c. Andreas Dengel
Scientific Director and Site Head, DFKI Kaiserslautern
German Research Center for Artificial Intelligence (DFKI)
Trippstadter Straße 122
67663 Kaiserslautern
Phone: +49 631 20575-1010
Email: Andreas.Dengel@dfki.de
www.dfki.de


Prof. Dr. Jochen Kuhn
Department of Physics/Physics Teaching
TU Kaiserslautern
Phone: +49 631 205-2393
Email: kuhn@physik.uni-kl.de
www.physik.uni-kl.de/kuhn/home/
www.iphysicslab.de
twitter.com/DidaktikPhysik
 
本発表に関するお問い合わせ先:
Christian Heyer
Head of Corporate Communications DFKI Kaiserslautern
German Research Center for Artificial Intelligence (DFKI)
Trippstadter Straße 122
67663 Kaiserslautern
Tel.: +49 631 20575-1710
E-Mail: communications-kl@dfki.de
www.dfki.de



Katrin Müller
University Communications Department 
TU Kaiserslautern
Gottlieb-Daimler-Straße
67663 Kaiserslautern
Tel.: +49 631 205-4367
Email: katrin.mueller@verw.uni-kl.de
http://www.uni-kl.de/pr-marketing